こちらの記事は「大門坂駐車場から那智大社までハイキング!樹齢数百年の木々や石畳に魅了される|熊野古道①」の続きとなります。
前回の記事では、「大門坂駐車場」から「熊野古道大門坂」を経て、「那智大社」までの道のりを紹介しました。
今回は、那智大社の東門を通ってすぐ隣にある、「那智山青岸渡寺」から「那智の滝」へハイキングした際の現地の様子と帰宅時に寄り道をした道の駅プチ情報などについて紹介します。
熊野古道①②の記事が、これから初めて那智大社等へ行かれる方の参考になれば幸いです。
那智大社の隣「那智山青岸渡寺」へ
那智大社参拝後、東門をくぐってすぐ隣にある「那智山青岸渡寺」へ。
- 参拝料:無料
- 参拝時間:AM7:00~PM4:30
※季節により時間変更あり。詳細は公式サイトへ。
⇒那智山青岸渡寺公式サイト「拝観時間・境内のご案内」
西国三十三所の観音霊場の第一番札所となっており、如意輪観世音が祀られています。
現在の本堂は、1590年に豊臣秀吉の命により再建されたものですが、桃山時代の建築物として紀南で一番古い国指定の重要文化財建造物となっており、豊臣秀吉によって寄進された日本一の大鰐口が設けられています。
※参考(大鰐口画像ほか)
⇒熊野三山協議会公式サイト「那智山青岸渡寺 宝物」
すぐ近くにある手水舎には、飲むと不老不死になると伝えられている那智の滝の水を引いた「延命の水」が流れており、色とりどりの花が飾られていて、その華やかさに参拝者の多くが足を止めて記念撮影をしていました。
手水舎からさらに先へ進むと、1322年に建立された日本最古の「宝篋印塔」や
1342年に建立された「梵鐘」が見えてきます。
この「梵鐘」の右手にある階段を上がると「大黒天堂」へ行くことができます。
私達夫婦は、大門坂から歩いてきて、かなり疲れがたまっていたこともあり、「大黒天堂」へは行かずに、すぐ近くにあったお土産店で休憩タイム(笑)
暑かったのでソフトクリームがとっても美味しかった~♪
私はストロベリーミックスを選びましたが、他にも「黒飴ソフト」や「うめソフト」、「あまざけ」など、色々なメニューがありました。
しばらく休み、元気が出てきたので、さらに先へと進みます。
お店を通り過ぎ、那智の滝への案内がある階段を下りてしばらく歩くと
目の前に「三重塔」と最後の目的地である「那智の滝」が見えてきました。
- 拝観料:大人300円、子供200円
- 開館時間:AM8:30~PM4:00
三重塔は1581年に一度焼失しましたが、1972年に再建され、各階には異なる仏の像が安置されているそうです。
……1階には那智の滝にまつわる多くの伝説に登場する不動明王。2階には西方の極楽浄土に住まう阿弥陀如来。3階には慈悲の菩薩である飛瀧権現本地千手観音が祀られています。……
引用元:那智勝浦観光サイト「那智山青岸渡寺三重塔」
「那智山青岸渡寺」の敷地内には、他にも熊野古道大門坂にあった大門を移設した「山門(仁王門)」や、「阿弥陀堂」などがありますが、私達夫婦はこれから那智の滝へ行きたかったため、三重塔から直接「那智の滝」へと向かいました。
三重塔から那智の滝へ
三重塔についたのが11時半を過ぎた頃だったのですが、今日中に家に帰りたいので那智の滝へと急ぎます。
(実は自宅まで結構遠い(^^;)
坂道を下り、道なりに歩いていくと、那智の滝への道標が出てきたので、案内通りに左へ。
行きは熊野古道大門坂入口から石段を「267段」、那智大社までの参道の階段を「467段」登ってきたので、今度はひたすら階段を下りていきます。
ようやく那智の滝の入口にあるバス停に到着!
三重塔からバス停まで約15分程度。
やはり下りは早いです(笑)
念のため、車が止めてある大門坂駐車場までのバスを確認しておきます。
那智の滝前から大門坂まで「260円」。時間は約40分おきです。
那智の滝の入口は、バス停とは反対の左手にあります。
那智の滝のみ見学される方は、写真にも写っていますが、鳥居の左側に駐車場があるので、空いていればそちらへ車を止めることができます。(駐車料金:500円)
▼那智の滝 駐車場▼
(グーグルマップ)
また、観光シーズンは満車になっていることが多いらしく、周辺のお土産店の駐車場に止める方も。
熊野古道大門坂を歩きたい方は、我が家と同じく「大門坂駐車場(24時間営業・無料)」をご利用ください。
※参考記事
⇒大門坂駐車場から樹齢数百年の木々に囲まれた石畳を歩き那智大社までハイキング!|熊野古道①
入口で記念撮影をし、
いよいよ最後の目的地である「那智の滝」へ。
道なりに進んでいくと延々と続く石段が見えてきます。
下から登ってくるほとんどの方が、かなり息を切らしているので、これはまた結構な段数がありそうです(^^;
調べてみたところ、那智の滝までの階段数は「133段」のようで、滝の長さ「133m」と同じ数だとか。
石段を一歩一歩ゆっくり下りていき、しばらくすると、目の前に「飛瀧神社」と「那智の滝」が見えてきました!
多くの方が階段を下りてそのまままっすぐ滝へ向かっていましたが、まずは石段を下りてすぐ右手にある「光ヶ峯遥拝石」へ。
階段から見える「飛瀧神社」の鳥居と「那智の滝」に目を奪われ、「光ヶ峯遥拝石」には気が付かずに素通りしてしまう方も多いのですが、実は遥拝所として重要な場所となっています。
那智三峰(妙法山、烏帽子岳、光ヶ峰)の一つである「光ヶ峰」は、熊野の神様が降臨した山と伝えられており、那智信仰の原点となった山とのこと。
この「光ヶ峯遥拝石」は熊野の神様が降臨した山である「光ヶ峰」に通じているそうで、
- 一回なでると「縁結び・心願成就」
- 二回なでると「金運隆昌・家内安全」
- 三回なでると「厄除け・身体健勝」
というご利益があるとのこと。
あなたなら、何回石をなでますか?
いよいよ最終目的地の那智の滝に到着!
まずは、願いを込めたお清めの護摩木を常香炉に入れ、焚き上げた煙で身体を浄める方もいれば、そのまま素通りされる方も。
常香炉の先には飛瀧神社の鳥居があり、その鳥居の前から日本三大名瀑の一つであり日本一の落差(133m)を誇る「那智の滝」を見上げて参拝します。
日本三大名瀑:日光の華厳の滝、熊野の那智の滝、奥久慈の袋田の滝
「那智の滝」は熊野那智大社の別宮「飛瀧神社」の御神体で、別名「一の滝」、「那智大滝」、「三筋の滝」とも呼ばれています。
- 高さ:133m
- 銚子口の幅:13m
- 瀧壺の深さ:10m
- 落下する水量:毎秒1トン程
という間近で見ると大迫力の滝です。
授与所横にある御滝拝所舞台入口で受付し、参入料を払うと、那智の滝を真正面で拝観できる「御滝拝所舞台」まで行くことができ、「水みくじ」を引いたり、「延命長寿の水」といわれている滝つぼの水を飲むこともできます。
※参考(御滝拝所舞台等の画像あり)
⇒熊野那智大社公式サイト「社殿案内 那智御瀧」
今回は水量が少なめでしたが、10年以上前に訪れた際は、雨が降った後だったこともあり、さらに迫力がありました。
その時の写真がこちらです
また「那智大社」と同じく、「飛瀧神社」にも「那智の滝」の高低差133mにちなんだ「筒の長さ133㎝」の日本一大きなおみくじが置いてあります。
ちょうどおみくじを引こうとしている女性がいたのですが、おみくじを逆さまにしようとするも、重たいのか上手くいかず、男性に手伝ってもらってやっとおみくじを引くことができていました。
日本一の大きさと言われているだけのことはあり、本当に大きいおみくじです(笑)
「那智大社」や「飛瀧神社」に行かれた際には、ぜひご覧になってくださいね♪
「飛瀧神社」のおみくじ写真を間近で撮り忘れましたが、ちょうど常香炉を撮影時にバックに写り込んでいました。
ちょっとこれでは遠いので、今回のハイキング前半(熊野古道①の記事)で紹介した那智大社にある大きなおみくじ写真を載せておきます。
「飛瀧神社」を一通り参拝後、近くにあったベンチに座ったところ、早朝から歩き詰めだったこともあり、私達中年夫婦は、あまりに疲れてしばらく動けず(笑)
15分ほど座って休憩し英気を養います。
バス停に戻るには、先ほど下ってきた133段の石段を今度は上っていく必要があるので、気合を入れなおし、出発!
那智の滝から大門坂駐車場への帰路
息を切らしながら階段を上り、ようやくバス停まで戻ることができました。
しばらくバス待ちの列に並んでいたのですが、無情にも私達夫婦の前までで満員となり、乗ることができず(>_<)
次のバスが来るまで「40分」もあるので、クタクタでしたが歩いて大門坂駐車場を目指すことになりました。
バス停前の車道右側を歩いて下っていき、しばらくすると、道路左手に「大門坂」の標識が現れました。
車道の坂道カーブをショートカットできる歩行者用の階段が作ってあったので、左右をしっかり確認して道路を渡り、階段へ。
大門坂駐車場への近道となるショートカットは2ヶ所あり、一つ目の階段を撮り忘れましたが、2つ目の階段はこちらです。
▼那智の滝から大門坂への近道▼
この階段を下りて、さらに道なりに下っていくと、熊野古道大門坂へ繋がる箇所があるので、車道から大門坂へ。
ちょうど熊野古道の下記看板があるあたりです。
再び熊野古道大門坂を歩きます。
那智の滝から大門坂駐車場まで、歩いて約40分ほどかかりましたが無事大門坂駐車場へ到着!
ちょうど次のバスが「那智の滝バス停」に到着したころなので、バスを待っているよりも歩いた方が早く駐車場にたどり着くことができました。
朝9時頃に大門坂駐車場を出発し、午後1時過ぎにようやく戻ってきました~!
往復4時間、持ってきたおにぎりを食べ損ねたので、車で昼食タイムです。
現地のお店で食事をされる場合は、往復5時間程度は見ておいた方が良いかもしれません(^^;
▼観光本▼
るるぶ和歌山 白浜 パンダ 高野山 熊野古道’25
熊野古道大門坂~那智の滝は見どころ満載!
今回のハイキングは、とても見どころの多いコースとなっており、全てをご紹介することはできませんでしたが、前編・後編の記事を通して、現地の歴史や自然などをお楽しみいただけましたでしょうか。
あまり歩かなくても那智大社や青岸渡寺、那智の滝へ行くことができるよう、それぞれの近くに駐車場はありますが、個人的には、今回歩いた「熊野古道大門坂~那智大社~那智の滝」のコースを歩いて、大自然や歴史を満喫していただくコースがオススメです。
とにかく階段が多いので、もし行かれるようであれば、体力のあるうちにチャレンジしてみてくださいね(^^;
余談ですが、帰宅時に立ち寄った「道の駅なち」に「幸せの黄色いポスト」がありました。
「道の駅なち」には温泉があるので、車中泊で利用される方が多いそうです。
ただ、人が多いので、車中泊で寝るには「大門坂駐車場」の方が静かで落ち着きます。
(トイレと自販機のみしかありません。街灯が少なめです。)
さらに、熊野三山(熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社)のなかの「熊野本宮大社」社務所前には、黒い「八咫烏ポスト」があるそうです。
那智大社からは約54㎞(約1時間強)離れていますが、お時間のある方やご興味のある方はぜひ訪れてみてくださいね。
※熊野古道 前の記事
⇒大門坂駐車場から樹齢数百年の木々に囲まれた石畳を歩き那智大社までハイキング!|熊野古道①