早朝のフェリーで宮島に到着し、厳島神社と大願寺を拝観後、前回の記事にて紹介した「宮島ロープウエー」に乗って展望台からの景色を堪能。
その後、大鳥居に歩いていける時間までまだ余裕があったので、厳島神社からさらに奥に進んだ場所にある「大聖院」へ。
(大鳥居の年間潮汐表はこちら)
「大聖院」は見どころが多いため、とても全ては紹介しきれませんが、この記事では「大聖院」に訪れた際に撮影した沢山の画像を交えながら主な見どころを紹介します。
これから初めて宮島の大聖院へ行かれる方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
こちらの記事は、広島旅行の5記事目となります。
※1記事目(宮島への行き方と注意点ほか)
※2記事目(厳島神社と大鳥居について)
※3記事目(宮島の大願寺について)
※4記事目(宮島ロープウエーについて)
※5記事目(宮島の大聖院について) (当記事)
※6記事目(宮島の千畳閣&五重塔について)
※7記事目(番外編・宮島食べ歩きについて)
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宮島「大聖院」について
大聖院の正式名は「多喜山水精寺大聖院」。
宮島の中で最も歴史が深い寺院で、真言宗御室派 の大本山(総本山は仁和寺)です。
境内は想像以上に広く、沢山のパワースポットがあり、仏像やお地蔵様が数多く祀られています。
▼宮島弥山 大本山 大聖院▼
(グーグルマップ)
▼大聖院 境内地図▼
引用元:大聖院 境内案内ページより
大聖院仁王門へ
大聖院仁王門の手前には、弁財天、歓喜天、多聞天が祀られている手水舎があるので、ここで手などを清めます。
大聖院仁王門の左右には、立派な仁王像があり、
さらに、仁王門をくぐる際に上を見てみると、とても見事な装飾が!
思わず見とれてしまいました(*^^*)
仁王門をくぐると長い階段が現れます。
中央の手摺部分に六百巻の「大般若経筒」があり、触りながらお参りすると、無量の福が得られるそうです。
引用元:大聖院境内案内 大般若経筒(六百巻)より
五百羅漢庭園へ
仁王門をくぐり抜けたら、まっすぐ階段を登っていくこともできますが、我が家は左手にある「五百羅漢庭園」へ。
ちょうど「春の特別企画」が開催中でした!
入口へ向かうと
一体一体が異なる表情をした羅漢像が(*^^*)
春の特別企画である「霞がかった五百羅漢庭園」も見ることができました♪
階段を上がっていくと、さらに多くの羅漢像が見えてくるのですが、外国人の観光客が撮影をしていて、なかなかシャッターチャンスが来なかったため、撮影を断念……^^;
同じようなものが沢山目に入るのが苦手な方は五百羅漢庭園は訪問しにくいかもしれませんが、面白い表情をした羅漢像がいくつかあるので、ぜひ探してみてくださいね。
鐘楼堂(しょうろうどう)とねがい玉
五百羅漢庭園の出口を出ると、仁王門正面にあった階段に戻ります。
左手に「鐘楼堂」が現れ、1人一回のみ鐘をつくことができるのですが、見つけた途端、早速息子が「ドーン!」と大きな音を鳴らしていました^^;
この鐘の横には「ねがい玉」が置いてあり、鐘楼堂の右手奥に置いてあるツボにねがいを込めて玉を投げ、入ると願い事が叶うとか。
思わず商売上手と思ってしまった私ですが、息子はちゃっかりやる気満々(笑)
1回300円を払って箱の中から1袋(3個入り)取り、階段に戻って途中にある「ねがい玉を投げる位置」の案内がある場所から奥のツボに向かって1個ずつ投げ入れます。
う~ん、残念!1つはツボの縁に当たったのですが、砕けて欠片のみポロッと入った感じで終わってしまいました^^;
気を取り直して、さらに階段を上がっていくと、ようやく御成門に到着です。
御成門(おなりもん)から先はさらに見どころ満載!
御成門に到着!
ふと振り返ってみると、とても眺めがよく、海の向こうに広島市街が広がっていました。
御成門をくぐると、正面になにか看板が…。
左手に「受付所・御守授与所・納経所」があるのですが、「御朱印」希望の方は、
お参り前に御朱印帳を預けて申込用紙を記入し、お参りの後、番号札とともに代金を納めてください
と案内がありました。
(お手洗いも手前と奥の2箇所あります)
宮島の大聖院には、季節ごとに異なるとても繊細なデザインの「切り絵御朱印」があるので、気になる方はお参り前に立ち寄ってみてくださいね。
※参考
⇒宮島弥山 大本山 大聖院「切り絵御朱印特設ページ」を見てみる
参道の正面にあるのが大聖院の本堂「勅願堂」です。
我が家は本堂に行く前に、参道の右手にある「観音堂」へ向かいました。
観音堂
参道の右手には地獄の法定を司る仏様である「エンマ大王」が鎮座されており、さらに先へ進むと大聖院で最も大きな建物である「観音堂」が見えてきます。
※エンマ大王画像参考
⇒大聖院境内案内(マップ内の「エンマ大王」をクリック)
▼観音堂とは
大聖院で最も大きな建物が観音堂。
引用元:廿日市市観光公式サイト はつたび 「大聖院」より
もとは嚴島神社の御本地仏で行基菩薩の作と伝えられる十一面観世音菩薩が安置されているほか、チベット密教の僧によって制作された砂曼荼羅、弥山開創1200年記念事業の一環として平成18年秋に建立された金色の弥勒菩薩も公開されています。
上の写真に、ちょうどどなたかが中央に立っていますが、その足元には「仏足跡」があり、お賽銭を入れてから上に乗り、真言(ノウマク・サンマンダ・ボダナン・バク)を7回唱えるとご利益を得られると云われています。
観音堂の中には、十一面観音菩薩が祀られており、右側の部屋は全体的に鮮やかな装飾で、2006年に大聖院を訪れたダライ・ラマの写真やチベットの砂曼荼羅などが飾られています。
左側の部屋には、1885年の明治天皇の大聖院訪問を記念に描いた絵画などがありました。
また、天井を見上げてみると、色々な草花の絵が♪
あまりにも色々なものがあったので、クルクル見て回っていたら、完全に写真を撮り忘れました。
下記に写真を見ることができるページを紹介しますので、興味のある方はぜひご覧ください。
※参考(写真・詳細情報が見れます)
⇒宮島弥山大本山 大聖院「チベット仏教と砂マンダラ」
⇒大聖院境内案内(マップ内の「観音堂」をクリック)
⇒観光庁「大聖院 チベット密教砂曼荼羅(観音堂内)」
大聖院の観音堂には、ほかにも見どころが沢山!
株式会社ストーンマーケットから寄贈された大きな水晶が下記画像です。
※参考(株式会社ストーンマーケット記事)
⇒「広島県・宮島観光協会に水晶を寄贈致しました!」
自分の体の弱っているところと同じ場所を撫でると病が治ると云われている撫で仏の「賓頭盧尊者」。
(今年は奈良の東大寺から始まって、賓頭盧尊者にお願いばかりしている私^^;)
続いて、「開運招福・心願成就」に通じている「目出しダルマ」。
さするとたくさんの福をいただけるとのこと。
目出しだるまの反対側にある「狸僧」は人生を成功に導くための沢山の功徳を授けてくださるそうです。
観音堂の地下には、中国観音霊場お砂踏み道場「戒壇めぐり」があり、中にはいったら左手を伸ばし、左側の壁をつたって「南無大慈大悲観世音菩薩」と一心に唱えながら進むと、正面に本尊十一面観世音菩薩が現れお参りすることができる精神修行の道場となっています。
あなたは、干支の音があるのをご存知ですか?
観音堂の入口付近には、干支の音を聞くことができる「久乗編鐘(きゅうじょうへんしょう)」があり、自分の干支の音を鳴らしてみると、「おりん」の澄んだ音色が響きますよ♪
※参考
⇒株式会社 山口久乗「商品案内:九乗おりん 干支の音」
(干支のボタンをクリックすると音が聞けます)
(干支の説明も見ることができます)
星供マンダラ堂
観音堂の横には、人が持って生まれた運命の星を供養する「星供マンダラ堂」があり、毎年節分当日までの7日間「星まつり」が開かれ、一年間の除災厄除けと開運をお祈りされているそうです。
折り鶴の碑とお焚き上げの灰
「観音堂」横には、豊臣秀吉が好んだ「庭園」があります。
「大聖院」には、広島に寄贈された数千羽の折り鶴が届くそうで、毎年、「観音堂」横の「庭園」にある下記画像のレンガ部分に折り鶴を入れて「お焚き上げ法要」が行われています。
奥にある「折り鶴の碑」は、東広島市の彫刻家で広島の被爆2世、ゼロ・ヒガシダさんが平和への願いを込めて制作されたオブジェです。
また、折り鶴のお焚き上げで出た灰は、陶器にかける釉薬として活用し、平和への思いを込めた「折鶴ランプ」に使われているそうです。
2023年3月21日、岸田首相がキーウを電撃訪問された際、ゼレンスキー大統領に「しゃもじ」と共に「折鶴ランプ」を送られました。
※しゃもじ
「敵を召し(飯)取る」との意味で、験担ぎにも使われており、日清・日露戦争では戦場に向かう兵士が多くのしゃもじを奉納したといわれています。
勅願堂(ちょくがんどう)
勅願堂は「大聖院の本堂」で、1592年の朝鮮出兵時に豊臣秀吉が自らの守護神として船に乗せて行ったとされている「波切不動明王像(大聖院の本尊)」や「千体不動」が祀られています。
※画像参考⇒宮島弥山大本山 大聖院「勅願堂」
……勅願堂は、鳥羽天皇勅願道場で、豊臣秀吉が朝鮮出兵の文禄の役(1592~1596)の折、海上安全を祈るため軍船宝丸の守護仏とした波切不動明王座像が祀られています。……
引用元:一般社団法人宮島観光協会「大聖院」より
※勅願堂について⇒観光庁「大聖院 勅願堂(本堂)」
入り口左右には、大般若経を守護する十六善神ほか合わせて20体が安置されており、見事な彫刻に思わず魅入ってしまいました。
引用元:宮島弥山大本山 大聖院「仏像の紹介」より
また勅願堂の前には「釈迦涅槃像と十六羅漢」が祀られている「釈迦涅槃堂」があり、勅願堂を出て右手の参道へ行くと「三十三変化観音」が祀られています。
※観音像などの画像が見れます
⇒宮島弥山大本山 大聖院「仏像の紹介」
長距離移動の疲れが出てきたのか、あまりにも見どころが多すぎて、写真の撮り忘れがチラホラ出てきました~!スミマセン(汗)
(中部地方から前日の夜車で出発して、早朝から宮島観光巡りをするという強行スケジュールです(笑))
勅願堂(本堂)の右手の参道を歩いていると、右手にカラス天狗と摩尼殿へ続く階段が出てきます。
この階段には摩尼車があり、1回まわせば、般若心経を1巻読んだのと同じ功徳が得られると云われています。
本来は、この右手の階段をのぼって先へ進む方が良かったようですが、初めてでよく分からず、夫と息子が正面にある階段の方に行ってしまったので、私も慌てて追いかけることに^^;
遍照窟(へんじょうくつ)
「遍照窟」は、大聖院の一番奥にある「太子堂」の地下にあり、四国八十八ケ所の本尊が安置されているお砂踏み道場です。
本尊前の足元には、四国八十八ヶ所霊場のお砂(各霊場の境内を意味する)が埋めてあります。
中に入ると、数百個の銅製ランタンが天井に吊るされており、淡い光に包まれた遍照窟はとても厳かな雰囲気。
お砂のプレートの上に立って「今私はこのお寺にいる」と観想しながら各本尊前に書かれている御真言を唱えてお参りすると、実際の場所に参拝した人と同様のご利益を受けることができると云われています。
また、干支守り本尊や十三仏の仏様なども祀られており、全てに手を合わせてお参りされる場合は思ったより時間がかかるので、遍照窟の滞在予定時間は15分から30分前後みておいた方がいいと思います。
※参考⇒観光庁「大聖院 遍照窟」
遍照窟を参拝後、時計を見てみるとちょうどお昼を回っていました。
そろそろ大鳥居に向かって戻らないと今回の観光のメインにしていた「大鳥居まで歩く」ことが叶わなくなってしまうので、帰りながら残りの場所を見ていきます。
遍照窟入口前には、「六波羅密地蔵」という悟りを得るための6つの心(布施、持戒、忍、禅定、精進、智恵)を表したお地蔵様があったのですが、急いでいて写真を撮り忘れたので、公式サイトの画像を引用して紹介します。
引用元:宮島弥山大本山 大聖院「仏像の紹介 六波羅密地蔵」より
大師堂(だいしどう)
遍照窟の上には、大聖院の最も奥にあるお堂「大師堂」があります。
大師堂には真言宗の開祖である「弘法大師空海」が祀られており、お堂のまわりには西国三十三観音、一願大師、稚児大使などが安置されています。
特に「一願大師」はお願いごとを1つだけ念じることにより、その願いを叶えてくださる尊い大師だそうで、パワースポットとして有名です。
引用元:宮島弥山大本山 大聖院「仏像の紹介 一願大師」より
実は、記事を書いていてわかったのですが、我が家3人は大失敗をしまして…。
急いでいたこともありますが、あまりよく調べずに大聖院を訪れてしまったので、パワースポットと気が付かず、大師堂や一願大師を通り過ぎてしまいました~(泣)
中部地方からわざわざ訪問しているのにあまりにも、残念すぎます!
他にも、大師堂周辺には、
- 宮島七福神が祀られている「八角万福堂」
(おみくじがよく当たるらしい) - 阿弥陀三尊が祀られている「阿弥陀堂」
- 「読み書きそろばん地蔵」や「水掛地蔵」など様々なお地蔵様
- 包丁供養が行われる「包丁塚」
など、見どころが沢山あったのですが、大鳥居へと急いでいたこともあり、歩きながらチラ見していたので、写真がありません。
大聖院の公式サイトには、それぞれの写真とともに説明書きが載っていたので、ご興味のある方は、よければご覧ください。
⇒宮島弥山大本山 大聖院「本坊の紹介」
⇒宮島弥山大本山 大聖院「仏像の紹介」
摩尼殿(まにでん)
水掛地蔵や十二干支地蔵などの前を通って、次は「摩尼殿」へ。
摩尼殿には、「弥山の守護神」と呼ばれることもある「三鬼大権現」が祀られており、日々の幸福や健康長寿などを願って、毎日ご祈祷が行われています。
……弥山三鬼堂に同じく、時眉鬼神[じびきしん](大日如来の化身)追帳鬼神[ついちょうきしん](虚空菩薩の化身)・魔羅鬼神[まらきしん](不動明王の化身)の三鬼神を全国唯一お祀りしています。
初代総理大臣伊藤博文は、深く信仰し何度も訪れ弥山登山道の改修にも尽力されました。
引用元:一般社団法人宮島観光協会「大聖院」より
もし摩尼殿に行かれる方は、ぜひ上を見上げてみてください。
龍などのかなり複雑な装飾が本当に見事で、思わず足を止めて魅入ってしまうと思いますよ。
すでに12時半近くになっていたので、今回の大聖院参拝はここまで。
今回の観光メインの1つである「大鳥居まで歩いていく」ことが可能になる時間が迫ってきたので、この後、急いで干潮間近の大鳥居に向かいました。
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⇒厳島神社と大鳥居の「満潮・干潮」を1日で体験!潮汐で変わる景観に魅了される|広島旅行(宮島)②
広島県の宮島に行ったら大聖院もぜひ参拝を!
今回の宮島観光のメインは、厳島神社と大鳥居だったのですが、1日で満潮時と干潮時の姿が見られる日だったこともあり、満潮から干潮までの待ち時間に、「大願寺・宮島ロープウエー・大聖院」にも行くことが出来ました。
ただ、大聖院は想像以上に広くて見どころが多く、全てをきちんと見て回りたい場合は2時間以上かかると思います。
私も写真を撮りながら回ったのですが、勉強不足だったこともあり、全ては参拝できず、1時間半ほどの滞在で大聖院を後にしました。
これから初めて宮島に訪れる方は、お時間があれば、ぜひ「大聖院」も訪問先の1つに入れてみてくださいね。
この記事が、広島県の宮島観光を考えている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
※宮島観光 次の記事
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