数日前、長野県上松町、岐阜県付知町にある国有林で、伊勢神宮の第63回神宮式年遷宮に向けてご神木を切り出す「御杣始祭」が開かれたというニュースを見かけました。
「御杣始祭」の後は、長野県からは愛知県~三重県へ、岐阜県からは岐阜県~三重県へと「御神木」が運ばれ、三重県桑名市で合流し、その後、内宮と外宮に曳き入れられます。
昔は木曽川の水運を利用して運ばれていたそうで、現在はトラックを使用して、長野ルート・岐阜ルートを通る陸送に。
式年遷宮では一万本を超える木材を使用するのですが、その中でも御神体をお納めする「御樋代」のための御用材が「御神木」と呼ばれています。
その奉搬だけは古来に近い形で継続していきたいということで、木曽川に近い地域を通って、各地域で国民が参加しながら奉迎・奉祝する行事が「御神木奉迎送」です。
今回、実際に車で見に行けそうなところはないかと探し、愛知県津島市にある「津島神社」の「御神木奉迎送」に初めて参加しました。
この記事では、当日撮影した写真を交えながら、実際の「御神木奉迎送」の様子をご紹介していきます。
伊勢神宮の大祭「式年遷宮」って何?
伊勢神宮は、三重県伊勢市にある日本を代表する神社で、天照大御神をおまつりする「皇大神宮(内宮)」と、衣食住の神様・豊受大御神をおまつりする「豊受大神宮(外宮)」の二つを中心とした広大な神社です。
「式年遷宮」とは、神様のお住まいである社殿を、決まった年に新しく建て直して、お引っ越ししていただく行事のことで、今からおよそ1300年前、当時の天武天皇のご意思により定められ、690年(持統天皇の時代)に初めて行われました。
次回の「第63回式年遷宮」は、2033年(令和15年)に予定されていますが、その準備はすでに始まっており、2025年(令和7年)の今年から9年かけて少しずつさまざまな神事が行われていきます。
また、この行事を行う意味や目的は色々と言われていますが、中でも
- 常に新しく清らかな場所で神様をおまつりするため
- 建築や祭祀の技術を後世に伝えていくため
- 社会全体の心と暮らしを整え直す節目として
という役割が大きいとのことです。
式年遷宮・大まかなスケジュール(第63回)
- 2025年(令和7年):御神木の伐採、御神木奉迎送などの序章となる神事
- 2026〜2027年:お木曳(おきひき)行事など、地域住民の奉仕による材木の運搬
- 2028〜2032年:新しい社殿の造営、柱建てや屋根の工事
- 2033年(令和15年):本殿の完成と、御神体の遷御(せんぎょ=お引っ越し)
※詳しくは、伊勢神宮の公式サイトをご覧ください。
>>伊勢神宮「第六十三回式年遷宮」予定年表(スケジュール)
御神木について
- 御神木=御樋代木(みひしろぎ)
- 御樋代(みひしろ)=神様をお納めする器
- 伐採場所:御杣山(みそまやま)=特別に定められた山
- 伐採方法:「三ツ尾伐り」という古式の技法
この木が、各地で「奉迎」や「奉送」を受けながら伊勢神宮へと運ばれていき、その時に行われるのが、「御神木奉迎送」です。
実際に長野県と岐阜県で御神木を伐採している様子を撮影しているニュース(動画)がありましたので、興味のある方はご覧ください。
▼ご神木切り出す「御杣始祭」長野県上松町で開催
伊勢神宮の式年遷宮に向けて
(中日新聞デジタル編集部)
▼式年遷宮の神事の一つ裏木曽御用材伐採式
岐阜県中津川市
(中日新聞デジタル編集部)
津島神社にて「御神木奉迎送」を見学!
2025年6月8日、愛知県津島市にある津島神社にて行われた御神木奉迎送。
当日、神社の駐車場は使用できず、近くにある天王川公園の駐車場を利用するようにと、ホームページに記載があり、指示通り、天王川公園の駐車場へ。
第一駐車場は満車となっており、第二駐車場へ行ったところ、運よく帰る車がいたため、止めることができました。
愛知県津島市にある天王川公園では、4月の藤まつりが有名な場所のようで、X上でとても綺麗な藤の花の写真を見た覚えがあります。
今回はもう終わっていたので、こんな状態でした。

尾張津島藤まつりのパンフレットが津島市観光協会公式Xにあったので、ご紹介しておきます。
特に4月の下旬頃が見ごろの年が多いようです。
▼津島市観光協会公式X▼
藤まつりパンフレット
X上で「天王川公園」で検索し、4月下旬頃の日付を追うと、写真好きの方々が撮影したとても美しい藤棚の写真を見ることができますよ。
藤の種類も多く、想像以上に規模が大きかったので、いつか藤まつりの期間に行ってみたいです♪
今回の目的は、12時40分ごろに到着予定の「御神木」です。
津島神社の鳥居へ到着

第二駐車場から天王川公園内を歩いて行き、10分ほどで津島神社の鳥居へ到着。

鳥居をくぐると左手に豪華絢爛な山車が並んでおり、この山車には「からくり人形」が乗っていました。

御神木到着までには、まだ少し時間があったため、山車を色々な角度から写真撮影♪
愛知県津島市では、年に数回大きなお祭りがあり、この山車は約300年前から始まったといわれる伝統的な「尾張津島秋祭り」でお披露目される山車の一部で「御神木奉迎送」のために繰り出されたようです。
しばらく見ていたら、山車の「からくり人形」が動きだし、操作が難しいためか、失敗も(^^;
ただ、再チャレンジで大成功した際には、周囲の観客から歓声と拍手が(笑)
人形遣いの皆さん、成功して良かったですね♪
御神木をお迎えするため会場前へ

「御神木奉迎送」ということで、山車の前で「日の丸の旗」を配っていたので、夫婦で1つずつ受け取り、一番よく見える場所はどこかと奥の方へ歩いていき、ちょうどいいところを見つけたので撮影場所を確保。
徐々に人が増えてきて、神社前の会場周辺には地元の方々やご来賓の皆様、今回の「御神木奉迎送」を取り仕切っている方々などが集まってきました。
いよいよ御神木が登場!
最初にくぐった鳥居の入口付近から、「御神木が到着いたしました!」と案内放送が聞こえ、先導車が数台入ってきたのち、御神木をお迎えする係の方々が、揃いの法被とはちまきをして、何か唱えながらゆっくり歩いて会場に入ってくる様子が見えてきました。
その後ろに、ついに御神木のトラックが!


皆さん夢中で写真撮影(笑)
ちょうど目の前にトラックが泊まり、私もしっかり記念撮影!

前方からも撮影。

御神木のアップも。

長野県上松町で開催された「御杣始祭」にて、「三ツ尾伐り」という古式の技法で伐採された部分が綺麗に「化粧掛け」されていました。
長野県の国有林で江戸時代に植林された300年以上育った目の前にある天然檜の御神木が、これから伊勢神宮へと運ばれ、御神体をお納めする「御樋代」の用材に。
何百年も続く歴史的伝統行事に、いま自分も参加できていると思うと、改めて感動を覚えました。
トラックが到着後は神事が行われ、しばらくすると一般の方々も御神木前の祭壇で参拝できるように。
20年後は、もう来ることは出来ないだろうと思い、心を込めて参拝。

参拝後は、さらに近くで御神木を撮影したり、もう一度山車の「からくり人形」を見学したりして時間を過ごし、いよいよ次の場所へ御神木が移動とのアナウンスが流れたので、鳥居の外に出て、国旗を振りつつお見送り。

運転手の方、長野県から遠くまで御神木の運搬をしていただきありがとうございました。
貴重な体験ができ、本当に来て良かったです。
まだ先は長いですが、この先もお気を付けて。
まとめ
伊勢神宮「式年遷宮」は、1300年以上続く日本の誇る神事であり、20年に一度の大切な節目となる祭りで、次の遷宮は令和15年(2033年)に予定されています。
令和7年(2025年)の今年から、いよいよ準備が始まり、今回行われた「御神木奉迎送」は、その始まりを告げる神聖な行事として、日本全国から多くの人々が参加されていました。
私達夫婦も初めて日本で執り行われる大きな歴史的伝統行事に参加し、本当に素晴らしい体験ができ嬉しかったです。
今後も神事は続くので、どこかのタイミングで参加してみてはいかがでしょうか?
※今後の伊勢神宮「式年遷宮」予定は公式サイトにて
>>第六十三回神宮式年遷宮「遷宮予定年表」
伊勢神宮周辺には、おかげ横丁・夫婦岩・二見興玉神社・伊勢志摩スカイラインほか、沢山の観光名所があるので、内宮・外宮の参拝と共に、旅行されるのもオススメです♪
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